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『 シソ科 :クサギ属 。 |
学名:「 Clerodendron trichotomum 」。
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「Clerodendron」または、「Clerodendrum」。
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従来はクマツヅラ科に入れられてきたが、
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現在はシソ科に移されている。
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日本全国のほか朝鮮、中国に分布する落葉小高木。
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葉に悪臭がある事からこの名がある。
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葉は大きく、長い葉柄を含めて30cmにもなり、
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柔らかくて薄く、柔らかな毛を密生する。
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葉を触ると、一種異様な臭いがするのが
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この名の由来である。
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花は8月頃咲く。
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花びらは萼から長く突き出してその先で開く。
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雄しべ、雌しべはその中からさらに突き出す。
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花弁は白、がくははじめ緑色で
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しだいに赤くなり、甘い香りがある。
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昼間はアゲハチョウ科の大型のチョウが、
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日が暮れるとスズメガ科の大形のガが
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よく訪花し、受粉に与る。
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果実は紺色の液果で秋に熟し、
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赤いがくが開いて残るためよく目立つ。
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葉には名の通り特異なにおいがあるが、
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茶の他に、ゆでれば食べることができ
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若葉は山菜として利用される。
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収穫時には、臭いが鼻につくが、
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しばらくすると不思議なくらいに臭いを感じなくなる。
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果実は草木染に使うと媒染剤なしで絹糸を
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鮮やかな空色に染めることができ、
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赤いがくからは鉄媒染で渋い灰色の
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染め上がりを得ることができる。
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同属のヒギリ(東南アジア原産の常緑低木)、
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ゲンペイクサギ(アフリカ 原産の常緑つる性木本)、
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ボタンクサギ(中国原産の落葉低木)などは
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観賞用に栽培される。 』 |