ヤマコウバシ(山香ばし)



「ヤマコウバシ(山香ばし)」


残念ながら花の時期は過ぎたようです。


「三角形に残った葉」の画像を追加しました。


花の画像を追加しました。



「ヤマコウバシ」には、面白い話があります。

1.雌雄異株だが日本に雄株はなく、雌株のみで結実する。
『雌花』は基本的に両性花で
花被片は6個で中心に1個の雌しべがあるが、
雄しべは退化して(葯の機能のない)
仮雄しべとなっているというのです。
それなら受粉なしで種子ができる、
つまり単為生殖であるのかということ?

2.ヤマコウバシは落葉樹ですが、
葉が黄褐色になったまま落ちないで
春まで残っています。
その姿が冬の落葉樹林の中で目立ちます。
“落ちない木”というので
受験生に人気があるそうです。
また、葉が変わった落ち方をしているという。
葉身が、葉柄に近い5mmほどの位置で
きれいに横に切れて上が落ちるのです。
落ちた跡に葉が三角形に残ります。
一般に落葉のときは葉柄の基部と
茎の間に離層ができますが、
葉身の途中から切れるのはどうなっているのか?


1.で思い出すのは「雌花もどき」の 「 ウオトリギ」ですね。


なお、研究によって、ヤマコウバシで以下の発表があるそうです。

「雌しべの柱頭(雌しべの先端などにあって、
通常花粉がつくところ)を取り除き、
花粉がつくことができないようにして、
結実するかどうかを調べました。
その結果、柱頭を取り除いた花でも、
何の処理もしていない状態の花とくらべて、
遜色なく実をつけることがわかりました。」

どういうこと?
続きが待ち遠しい!!



同じクロモジ属の 「 クロモジ」はこちらから。





ヤマコウバシ画像1

2014.04.12 「東京都薬用植物園」
花の大きさは蟻との比較で



ヤマコウバシ画像1

2014.04.11 「東京都薬用植物園」



ヤマコウバシ画像1

2013.05.26 「東京都薬用植物園」

ヤマコウバシ画像2

2013.05.26 「東京都薬用植物園」



ヤマコウバシ画像1

2013.05.26 「東京都薬用植物園」

ヤマコウバシ画像2

2013.09.07 「東京都薬用植物園」



ヤマコウバシ画像1

2014.01.26 「東京都薬用植物園」

ヤマコウバシ画像2

2014.01.28 「東京都薬用植物園」



ヤマコウバシ画像1

2014.01.28 「東京都薬用植物園」



ヤマコウバシ画像1

2014.03.04 「東京都薬用植物園」





【ネット検索から】

『 クスノキ科 :クロモジ属 。
学名:「 Lindera glauca 」。
別名:モチギ(餅木)、ヤマコショウ(山胡椒)、
ショウブノキ(菖蒲の木)、ショウガノキ(生姜の木)。

本州東北南部以西、四国、九州に分布し
山地の日当たりのよい林縁部などに生える
高さ2〜7mの落葉低木です。
雌雄異株だが日本に雄株はなく、
雌株のみで結実する。
葉は互生で、葉柄が頂芽、側芽を抱く
(このため葉柄が曲がる)のが特徴。

花期は4〜5月。
花序は葉と同時に展開する。
淡黄色の小さな花をつける。
花被片は6個、長さ約1.5mm。
子房と花柱は花被片から突き出る。
果実は球形で、黒く熟す。

クロモジ属の冬芽は、
ふつう「葉芽」と「花芽」があって、
花芽は丸っこいのですが
ヤマコウバシの冬芽は、
葉芽と花芽が一緒になった混芽。
7〜9枚の赤褐色の芽鱗に包まれた紡錘形。
クロモジ属で混芽は本種のみ。 』




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