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『 パイナップル科 :アナナス属 。 |
学名:「 Ananas comosus 」。
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熱帯アメリカ原産のパイナップル科の多年草。
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単に「パイン」と略して呼ばれることもある。
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昔は「鳳梨(ほうり)」とも呼ばれていた。
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また、果実だけを「パイナップル」と呼び、
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植物としては「アナナス」と呼ばれる。
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葉は地下茎から叢生して剣状で硬く、
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ふちにとげのある品種とない品種がある。
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増殖させるときの苗は葉の付け根の
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腋芽が発達した吸芽を用いる。
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苗を植えて12〜18ヶ月すると
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株の中心部から花穂が現れる。
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60cmから長いものでは100cmに至る花軸が伸び、
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先端部分に円筒形の花序が付き、約150個の花が咲く。
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花序にらせん状に密生する花は
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がく(外花被)、花びら(内花被)とも3枚で、
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単子葉植物の典型的な姿である。
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花びらは肉質であり、色は白を基調とし、
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先端部分が薄紫色を帯びる。
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開花後、受粉の有無によらず、約6ヶ月で結実する。
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結実後、子房に由来する真の果実と
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個々の花の基部にある花托、
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さらに花序の軸までが融合して肥大化し、
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いわゆる「パイナップル」となる。
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花序の先端の成長点は開花後も成長を続けて
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葉をつけた冠芽になり、これを挿し木しても繁殖できる。
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熱帯では果実のみならず、
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葉から繊維を採って利用することがある。
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この繊維は白色強靭、絹糸状で長さ40cm〜90cm、
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採取率は通常2〜3%に過ぎないが、
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この繊維で織った布は手触りが麻に似て紗のように薄く、
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フィリピンや太平洋のマリアナ諸島では
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「ピンヤ・クローズ」といって、
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これで礼服を仕立てる習慣がある。
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