スペインカンゾウ(スペイン甘草)



「スペインカンゾウ(スペイン甘草)」


「カンゾウ」は、根が非常に甘く、

数ある漢方薬の処方のうち7割以上の処方に配合される他、

医薬品原料や甘味料としても重要な薬用植物です。


地下部には、ショ糖のおよそ150倍の甘味を有するといわれている

グリチルリチン酸を多く含み、文字どおりの「甘い草」カンゾウは、

洋の東西を問わず、紀元前から薬として用いられていました。

また、醤油や菓子、煙草などの甘味料としても大量に消費されています。

代表的な種は「スペインカンゾウ」、「ウラルカンゾウ」です。


英語名は「リコリス ( liquorice、licorice ) 」だが、

普通は「彼岸花」などヒガンバナ科ヒガンバナ属( Lycoris )の植物を言う。

「ニッコウキスゲ」などは「萓草」でユリ科ワスレグサ属の別種。


「ウラルカンゾウ(ウラル甘草)」の画像を追加しました。


果実の画像を追加しました。




『参考』

「カンゾウの筒栽培」

甘草は薬草として生育するまでに自然環境下では4年程度かかります。

地植えでは、ストロンや根が横に広がるので、管理・収穫等が大変です。

筒栽培では、根等が筒の中でまっすぐ下に伸びるので収穫が簡単に行えます。

また、潅水や肥料の管理等が比較的容易に行えます。

現在、各研究機関でカンゾウの筒による栽培試験が行われています。


「ストロン」

植物の直立した茎の地際から出た枝が地面に水平に伸び、

途中の節から根を出して生長するもの。

匍匐枝(ほふくし)。匍匐茎(ほふくけい)。



2011年の東日本大震災の津波により被災した

宮城県岩沼市の農地での甘草栽培が試みられており、

同市の海水が浸水した農地で育てた甘草は

浸水していない土地で栽培したものよりも

葉・地下茎共に成長が良くなることが報道された。

(これは、甘草が厳しい自然環境下ほどよく育つためという)





スペインカンゾウ画像1

2011.05.31 「東京都薬用植物園」
スペインカンゾウ

スペインカンゾウ画像2

2011.05.31 「東京都薬用植物園」
スペインカンゾウ



スペインカンゾウ画像1

2014.05.23 「東京都薬用植物園」
スペインカンゾウ

スペインカンゾウ画像2

2014.05.23 「東京都薬用植物園」
スペインカンゾウ



スペインカンゾウ画像1

2014.06.10 「東京都薬用植物園」
スペインカンゾウ



スペインカンゾウ画像1

2014.06.20 「東京都薬用植物園」
スペインカンゾウ

スペインカンゾウ画像2

2014.06.20 「東京都薬用植物園」
ウラルカンゾウ






ウラルカンゾウ画像1

2014.05.25 「東京都薬用植物園」
ウラルカンゾウ

ウラルカンゾウ画像2

2014.06.01 「東京都薬用植物園」
ウラルカンゾウ



ウラルカンゾウ画像2

2014.05.23 「東京都薬用植物園」
ウラルカンゾウ

ウラルカンゾウ画像2

2014.06.10 「東京都薬用植物園」
ウラルカンゾウ





【ネット検索から】

『 マメ科 :カンゾウ属 。
学名:「 Glycyrrhiza glabra 」。
別名:「セイホクカンゾウ(西北甘草)」、
「ヨーロッパカンゾウ」。
中国〜中東、ロシア、地中海沿岸まで
ユーラシア大陸に広く分布する多年生草本。
草丈は、80〜140cm。
羽状複葉で、小葉は長楕円形。
ウラルカンゾウと異なり細長い穂状花序になり、
花の色は淡い赤紫色をしています。
他のカンゾウ類にはあるマメの鞘の毛がありません。
ウラルカンゾウより、ストロンをよく伸ばす。

薬用部位は、根およびストロンで、甘草と呼ぶ。
ウラルカンゾウは主に漢方薬に使用されるが、
スペインカンゾウは、カゼ薬や胃腸薬などの
医薬品に配合される他、医薬部外品、食品添加物、
グリチルリチン抽出原料などに使われる。


「ウラルカンゾウ(ウラル甘草)」
マメ科 :カンゾウ属 。
学名:「 Glycyrrhiza uralensis 」。
別名:「トウホクカンゾウ(東北甘草)」。
原産地は中国東北部とされている。
葉腋より7cmほどの総状花序をつける。

スペインカンゾウとウラルカンゾウの外見上の違いは、
どちらも羽状複葉であるがスペインカンゾウは
小葉の形が細長い小判型(長卵形)をしている。
対してウラルカンゾウはスペインカンゾウより
小葉は丸みを帯びており、株によっては
尖葉の形がスペード型になっている場合もある。 』




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